株式会社桂川製作所は、1972年、愛知県安城市にて創業されました。多数の大形加工機を用いて、大型プレス金型の加工を扱われています。2018年10月より当社門形五面加工機MVR・Exの稼動を開始されており、代表取締役社長の神谷輝夫様にお話を伺いました。
特色
自動車分野のプレス金型に特化し、各種大形加工機・定格荷重20tの天井クレーンで、大物加工に対応します。鋳物でできた「型台」の加工、および鋳物・鉄の「コモンプレート」の加工を多く取り扱います。
自動車製造のサプライチェーンを支えるため、求められる納期はシビアです。材料の鋳物が納入されてから、2日後にはお客様に納品する、というような時間軸で加工を行います。
効率よく・品質のよいものを製造しお納めし続けることが、お客様との信頼関係を築くと考えています。
神谷社長 設備投資の検討を始めたきっかけは、1989年に導入した三菱重工工作機械製の門形機、M-VBが老朽化してきたことでした。当初はM-VBをオーバーホールすることも考えていたところ、最終的にはMVR・Exの新規購入を決断しました。その動機となったのは、将来的に「形状加工」を取り入れたいという思いでしたね。
これまで当社では、金型の上面・側面など、平面の加工をおもに取り扱ってきました。 しかしお客様から、形状加工の仕事をしないかという声が出てきていたのです。そこで、三次元的な滑らかな動きができ、かつ精度の良い新機種との入替えを視野に入れようと考えました。
もちろん他メーカの門形機も候補に含めて検討していたのですが、結果として、長年使い続けてきた信頼性、希望通りの納期、既存の基礎を流用して工期・費用が抑えられることから、MVR・Exを導入するに至りました。
神谷社長 形状加工を取り込むことで、扱う金型の種類も広がります。現在、当社がおもに扱っているのは、「インビジ」(※インビジブルの略)と呼ばれる、自動車部品の中でも「ユーザーの目に触れることの無いもの」の製造に使われる金型です。具体的にはエンジンアンダーカバーなどです。
精度の良い形状加工ができれば、「ビジ」(※ビジブルの略)、つまりユーザーに見える部品向けの金型に対応できるようになります。インビジ部品は異なる車種の間で共通化する傾向にあるのですが、ビジ部品は車種ごとに専用で作られるため、必要になる金型の種類が多いのです。このビジ金型に対応することが、当社にとっても将来的に利益になりますし、お客様にも期待されているところです。
神谷社長 「稼動モニタリング」機能は便利だなと思いました。
長時間の連続運転をしていると、予期せぬ停止が心配になります。せっかく自動運転をかけていても、アラーム停止に気付かなければ、無駄に機械を休ませてしまうことになるからです。
そんな中で三菱さんから提案されたのは、アラームが発生したときもメールで通知してくれる「稼動モニタリング」機能でした。これまで、自動運転をかけておくときには、都度、機械のところまで行って「停止していないかな」と確認していましたが、この機能があれば、何かあったときには知らせてくれます。特に当社の場合、素材入手からお客様への納品までの納期サイクルが短く、停止時間によって受ける影響が大きいので、有効活用したいと思っています。
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